市街化調整区域内の土地価格査定について

こんにちは、不動産事業部です。

本日は市街化調整区域内の土地価格査定についてお伝えします。

市街化調整区域のような流動性が低く、取引事例の少ない土地の価格査定は非常に算出しにくいものです。

営業区域外のこういった土地については苦手にしている不動産業者さんも多くいるのではないでしょうか?

不動産の価格査定方法については「不動産流通近代化センターの価格査定マニュアル」を参考にされる場合がありますが、
そこには市街化調整区域内の土地価格査定方法については記載がありません。

ではどうやって査定を行っていくのか・・・ご存じのとおり不動産価格には定価と呼ばれるものがなく、
不動産取引の価格はまず売主の意向によって決まります。売主が「この土地をいくらで売りたい。」の気持ちがあってこそです。
かといって売主の希望価格で実際取引される訳ではありません。

その次に大事になってくるのが、買主の存在と意向です。
売主が○○円でこの土地を売りたいと思っても、それを買ってくれる人がいなければ話になりません。
またその土地をほしいと思う人がいても、その値段に折り合いがつかなければ取引が成立することはありません。

ですから、売主と買主がいてお互いその値段で売買を行う事を了承した金額が取引価格となります。
当たり前の事ですが、この概念が非常に大事です。

この取引価格があって初めてその土地、その地域の相場が決まってきます。

通常不動産価格の査定にはこの相場(実際に売買される価格)が重要になってきます。
その相場に売主側の状況による補正、土地の形状、流動性などの補正を加えた上で算出されます。

さて、では本題に戻りまして今回の場合はこの相場となる取引価格、近隣の取引事例が
なかった(もしくは極端に少なかった)とします。

流動性の少ない市街化調整区域の場合は十分に考えられます。

こういった場合の代替の指標とする金額に「公示価格」と呼ばれるものがあります。
公示価格は国土交通省が主体となって毎年公表している、一般の土地取引価格の指標、
また公共事業用地取得価格の基準となる価格の事です。

また、近隣に公示価格が算出されていない時は「路線価」と言う指標もあります。
これは各税務署が主体となって公表している数値で、相続税、贈与税の課税価格とする価格です。
一般に路線価は公示価格の7~8割の金額と言われています。
そのため、路線価を用いて土地の価格水準を割り出す事もできます。

この公示価格はあくまで一つの指標ですので、これにプラスして近隣の市街化区域内の
類似した土地の取引価格、当該土地の取得費用、当該土地を貸し付けた際の賃料相場等
を勘案して算出する事ができます。

また、今回は説明を省いていますが市街化調整区域は法令上の制限がありますので、
実際の取引を行う際は事前に調査を行い十分注意する事が必要です。

市街化調整区域内の土地は市街化区域内の土地と比較してだんぜん安くなっていますが、
安いからといって飛びつかないように注意しましょう。

最後にもう一点注意があります。通常、価格査定を行って報酬をいただく事はできません。
どの不動産会社でも無料価格査定と謳っていますが、これは当然の事です。

不動産の評価を行い、それに対する対価として報酬を受ける事は不動産鑑定士の独占業務になります。
不動産鑑定士以外の方がこの行為を行う事は「不動産の鑑定評価に関する法律」に抵触しますので、
注意して下さい。
また、逆に不動産業者から価格査定に対する報酬を求められても、これ理由に断っても大丈夫です。

不動産は非常に高額なものですので、取扱いには十分注意しましょう。

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